LaTeX(ラテフ)は、ドキュメントの組版や編集に使われる高品質なタイプセットシステムです。以下に、LaTeXの基本的な使い方を紹介します。
1. LaTeXドキュメントの基本構造
LaTeXドキュメントはプレアンブルと本文の二つの部分から構成されています。
\documentclass{article} % ドキュメントクラスの指定
\usepackage[utf8]{inputenc} % 文字エンコーディング
\title{タイトル}
\author{著者名}
\date{\today} % 日付
\begin{document}
\maketitle % タイトル、著者、日付の出力
\section{セクションタイトル}
ここに本文を書きます。
\subsection{サブセクションタイトル}
ここにサブセクションの本文を書きます。
\end{document}
2. プレアンブル
プレアンブルはドキュメントの設定やパッケージの読み込みを行う部分です。主な内容は次の通りです。
\documentclass{article}
: ドキュメントクラスを指定します(例:article
,report
,book
)。\usepackage[utf8]{inputenc}
: 文字エンコーディングを指定します。日本語を使う場合は[utf8]{inputenc}
を指定します。
3. タイトル、著者、日付
\title{タイトル}
: ドキュメントのタイトルを指定します。\author{著者名}
: 著者名を指定します。\date{\today}
: 日付を指定します。\today
は現在の日付を自動的に挿入します。
4. ドキュメント本文
本文は \begin{document}
と \end{document}
の間に書きます。
セクションとサブセクション
\section{セクションタイトル}
: セクションを作成します。\subsection{サブセクションタイトル}
: サブセクションを作成します。
5. 数式の挿入
LaTeXの強力な機能の一つに数式の組版があります。
\documentclass{article}
\usepackage[utf8]{inputenc}
\usepackage{amsmath} % 数式用パッケージ
\begin{document}
これはインライン数式です: \( E = mc^2 \)
これはディスプレイ数式です:
\[
E = mc^2
\]
\end{document}
- インライン数式は
$...$
または\( ... \)
で囲みます。 - ディスプレイ数式は
\[ ... \]
で囲みます。
6. リストの作成
- 箇条書きリスト
\begin{itemize}
\item 一つ目の項目
\item 二つ目の項目
\end{itemize}
- 番号付きリスト
\begin{enumerate}
\item 一つ目の項目
\item 二つ目の項目
\end{enumerate}
7. 参考文献の挿入
参考文献の管理には bibtex
を使います。
latexコードをコピーする\documentclass{article}
\usepackage[utf8]{inputenc}
\bibliographystyle{plain}
\begin{document}
文中での引用例 \cite{label}。
\bibliography{参考文献ファイル}
\end{document}
参考文献ファイル(例:references.bib
)の例:
@article{label,
author = {著者名},
title = {タイトル},
journal = {ジャーナル名},
year = {年},
volume = {巻},
number = {号},
pages = {ページ}
}
8. 表や図の挿入
- 表の挿入
\begin{table}
\centering
\begin{tabular}{|c|c|c|}
\hline
列1 & 列2 & 列3 \\
\hline
データ1 & データ2 & データ3 \\
\hline
\end{tabular}
\caption{表のキャプション}
\label{table:example}
\end{table}
- 図の挿入
\usepackage{graphicx} % プレアンブルに追加
\begin{figure}
\centering
\includegraphics[width=\linewidth]{画像ファイル名}
\caption{図のキャプション}
\label{fig:example}
\end{figure}
これがLaTeXの基本的な使い方です。これらの要素を組み合わせて、さまざまなドキュメントを作成できます。さらに詳しい情報は、LaTeXの公式ドキュメントやオンラインリソースを参照してください。
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