Java、特にその仕様の歴史を理解することは、この広く使用されているプログラミング言語が年月を経てどのように進化してきたかを理解する上で重要です。ここでは、Java仕様の主要なマイルストーンを概説します。
1990年代: 誕生と初期の発展
- 1991年: Javaは、サン・マイクロシステムズのJames Gosling、Mike Sheridan、Patrick Naughtonによって、最初はOakというプロジェクトの一部として考案され、1995年にJavaと改名されました。
- Java 1.0 (1996年): 最初の公開実装が1996年にJava 1.0としてリリースされました。これは「一度書けばどこでも実行可能」(WORA)を宣言し、人気のあるプラットフォームでの無償のランタイムを提供しました。
Java Standard Edition (Java SE)
- Java 1.1 (1997年): インナークラスとJavaBeansが導入されました。
- J2SE 1.2 (1998年): このリリースはJava 2と名付けられ、SwingグラフィカルAPI、Javaプラグイン、コレクションフレームワークなどの大きな追加が含まれました。
- J2SE 1.3 (2000年): HotSpot JVMが導入され、パフォーマンスが大幅に向上しました。
- J2SE 1.4 (2002年): assertキーワード、正規表現、例外チェーン、IPv6サポートが導入されました。
- Java SE 5.0 (2004年): ジェネリクス、アノテーション、オートボクシング、for-eachループなどの新機能が導入された大規模なアップデートでした。
- Java SE 6 (2006年): Javaランタイム(JVM)が速度、安定性、スケーラビリティの向上を図りました。また、スクリプト言語のサポートも含まれました。
- Java SE 7 (2011年): try-with-resources文、Fork/Joinフレームワーク、ダイヤモンド演算子などの機能が追加されました。
- Java SE 8 (2014年): ラムダ式、Stream API、新しい日付と時刻APIなどの重要な機能が導入されました。
最近の発展
- Java SE 9 (2017年): モジュールがJava Platform Module System (JPMS)で導入され、JShellツールも追加されました。
- Java SE 10 (2018年):
var
キーワードでローカル変数型推論が導入されました。 - Java SE 11 (2018年): 長期サポート(LTS)リリースとなり、HttpClient APIが正式にJava標準に導入されました。
- Java SE 12から17 (2019-2021年): switch式、テキストブロック、instanceofのパターンマッチング、レコード、シールドクラスなど、さまざまな改善が含まれています。
Java仕様の進化
- Java Specification Requests (JSRs): Javaの主要な機能は、Java Community Process (JCP)のJSRsを通じて議論され、扱われます。例えば、JSR 376はJava 9で導入されたJava Platform Module Systemに関連しています。
- OpenJDK: Java SE 7のリリース以来、OpenJDKプロジェクトがJava SEのオープンソース実装の主要な開発場所となっています。
Javaの歴史は、使いやすさ、パフォーマンス、クロスプラットフォームサポートの向上への一貫した傾向を示しています。仕様は現代のプログラミングニーズに対応するために成長し続けており、Javaが重要なエンタープライズレベルの言語としての地位を維持するのに役立っています。
コメント