avaでは、スレッドと並列処理の機能が標準ライブラリで提供されています。適切に使用することで、アプリケーションのパフォーマンスを大幅に向上させることができます。本記事では、Javaでのスレッドと並列処理の基本的な使い方を、コード例を交えて解説します。
スレッド(Thread)の作成と実行
Javaでは、Thread
クラスを使ってスレッドを作成・実行します。Runnable
インターフェースを実装したクラスをスレッドに割り当てる方法と、Thread
クラスを継承する方法の2通りがあります。
Runnableインターフェースを実装する方法
class MyRunnable implements Runnable {
@Override
public void run() {
// 実行したい処理
}
}
// スレッドの作成と実行
Thread thread = new Thread(new MyRunnable());
thread.start();
Threadクラスを継承する方法
class MyThread extends Thread {
@Override
public void run() {
// 実行したい処理
}
}
// スレッドの作成と実行
Thread thread = new MyThread();
thread.start();
並列処理(Parallelism)
Javaの並列処理は、ExecutorService
インターフェースを使って実現します。ExecutorService
は、タスクの実行とスレッド管理を行うユーティリティクラスです。
// ExecutorServiceの作成
ExecutorService executor = Executors.newFixedThreadPool(4); // スレッド数を4に設定
// タスクの実行
executor.execute(new Runnable() {
@Override
public void run() {
// 実行したい処理
}
});
// すべてのタスクが終了するまで待機してExecutorServiceをシャットダウン
executor.shutdown();
while (!executor.isTerminated()) {
// シャットダウンが完了するまで待機
}
ForkJoinPool
Java 7から導入されたForkJoinPool
は、分割統治法(Divide and Conquer)を使った並列処理を実現するための仕組みです。大きな問題を小さな問題に分割し、スレッドプールで並列に処理を行います。
ForkJoinPool pool = new ForkJoinPool(4); // スレッド数を4に設定
// ForkJoinTaskを継承したタスクの実行
Integer result = pool.invoke(new RecursiveTask<Integer>() {
// 処理の実装
});
スレッドと並列処理は、Javaアプリケーションのパフォーマンス向上に有効です。しかし、デッドロックやレースコンディションなどの問題にも注意が必要です。適切な設計と実装を行い、十分なテストを実施することが重要です。
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